節分とは~地域や時代による違い~

2019年3月27日

そもそも節分とは!?

まずは節分とはどういった行事なのか、ご紹介します。
節分とは季節の分かれ目のことであり、「立春、立夏、立秋、立冬の前日」を指します。そのため実は節分は1年に4回存在します。このような季節の変わり目には普段姿を隠している鬼や魔物が出現しやすいとして、それらを追い払う儀式として豆まきが誕生しました。中国から伝わった習わしとされていて、日本では慶雲3年(706年)に宮中で初めて行われたとされています。特に冬から春へ切り替わっていく立春は、旧暦では新年の始まりの重要な時期と考えられていたため、豆まきが広く定着したといわれています。

 

節分の風習について

ではなぜ節分の豆まきには大豆が用いられるのでしょうか。大豆は五穀の一つであり穀霊が宿っているとされており、悪霊を退ける効果があると考えられていたため、豆まきに使用され始めたようです。また必ず生の大豆ではなく、炒った大豆が用いられています。これは豆まきで鬼や魔物を払った後に生の豆を回収し忘れてしまった場合、そこから芽が出てきてしまうのは縁起が悪いとされているためです。さらに「炒る」が「射る」とかけられていて、「魔目を射る」効果があるとされていることも理由の一つだといわれています。

豆まきの豆は枡に入れて「鬼は外」と言って家の窓や玄関を開けて豆をまき、「福は内」と言って部屋の中へまきます。まき方や掛け声は地域によっても違いがあるようです。豆をまき終わったら、厄除けの願いを込めながら年齢+1粒の豆を食べます。生命力の宿った豆を食べることでその生命力を自分自身にも取り入れる効果があるとされています。

さらに節分では豆まき以外にも、家の玄関などに焼いた鰯の頭と柊の小枝を飾る風習があります。鰯のにおいと柊のトゲには鬼や魔物を家に寄せ付けない効果があると考えられていたため、この風習が生まれたとされています。

各地域では節分の日にお祭りやイベントが開催されています。京都の八坂神社では舞妓さんが豆まきをする節分祭が行われています。毎年テレビ等で中継されている華やかなお祭りの一つです。また岡山の吉備津神社では、節分の日に豆まきのほかに「ほら吹き神事」という行事が行われています。大きな焚き火を囲みながら、その地域の歴史や地理に関する話や笑い話を披露しあう祭事です。全国でも珍しい行事で、地域の方から長年親しまれています。東京の浅草寺では芸能人が多く参加する豆まき会が例年開催されています。浅草寺は鬼を寄せ付けないお寺とされているため、掛け声は「福は内」のみを繰り返します。ほかにも各地域の寺社等で行事が行われているので、足を運んでみてもいいかもしれません。

 

地域や時代によって異なる節分

また豆まきの掛け声にも地域差がみられるようです。群馬県の鬼石という地域では「福は内、鬼は内」と言って豆をまく風習があるようです。良い鬼を家の中へ招こうという考えから、この掛け声が取り入れられたとされています。ほかの地名に鬼がつく地域や鬼を祭っているお寺や神社でも同様の傾向がみられるようです。

入り口に飾る鰯は、地域によっては鰯のかわりにらっきょうやにんにくを飾る場合もあるそうです。また関西地方では、入り口に鰯の頭を飾るだけでなく鰯を食べる風習があるそうです。臭みがあり弱い存在とされている鰯を食べることで、邪気を払うことができると考えられているようです。

さらに時代の流れとともに節分も変化しつつあります。もともとは大阪方面で食べられていた恵方巻きも、近年では全国区となりつつあります。恵方巻きとは、節分の日にその年の恵方とされている方角を向いて、願いごとを念じながら言葉を発さずに1本の巻き寿司を丸かじりをする風習を指します。最後まで言葉を発さずに食べきると、願いごとがかなうとされています。大手コンビニエンスストアが大々的に販売展開をスタートさせたことで、全国へ広がった風習の一つです。近年ではその形状を模したロールケーキやトルティーヤといった商品も販売されています。同時に家庭によっては、節分だからと言って豆まきや鰯・柊の飾りつけ、恵方巻き等を一切行わないケースもあるようです。少子化によって子供のいない家庭が増えたことも原因の一つといわれています。

同様に時代の変化とあいまって、小さなお子さんがいる家庭では豆の代わりに個包装のお菓子をまいたりすることもあるようです。誤って豆を飲み込んで喉へ詰まらせてしまう危険性から、このような豆まきを行っているようです。またお年寄りは年齢+1粒の豆を食べることは難しいため、福茶というお茶にして楽しむ方も増えているようです。

 

いろいろな節分

節分の起源や風習、地域による違い、昨今の節分の傾向についてご紹介しました。起源や風習については、小さなお子様や外国人の知り合いから聞かれたときに、わかりやすく説明できるように準備しておくといいかもしれません。同じ節分といっても、地域や時代によって異なる部分も多いので違いや特徴を学びつつ、伝統行事である節分を楽しんでみてはいかがでしょうか。